銀行や企業が顧客に対してサービスを提供する際に、代金の回収を後にして先にサービスを提供する場合、信用に基づいた取引が行われます。企業がサービスを提供するのはあくまで顧客に信用があり、商品と引き換えにすぐに代金を受け取らなくても後ほど払ってくれると信じることができるからです。代金を必ず払うと信用できない顧客には、先回りでサービスを提供することはできません。与信は信用を供するもので、信用の上に成り立っている取引を示します。
日常生活の中でも与信は多くのシチュエーションで使用されています。この取引が信用取引であり、与信取引であることを強く意識しないまま使っているクレジットカードやコンビニエンスストアからの後払いなども該当するでしょう。企業側は先にサービスの提供を行い、顧客が支払いをすると信じて待ちます。先にサービスを利用しているにも関わらず支払いを行わなかった場合、信用を損ねることになるでしょう。
一度損ねてしまった信用を取り戻すのは難しいため、できるだけ損なわないように注意し、さらに信用を高める必要があります。相手の支払いを信じて待つ取引は個人だけではなく企業間でも頻繁に行われており、納品後に代金を受け取る掛売りなども該当します。掛売りは企業間の取引をスムーズに行うためにも必須の方法です。個人向けのサービスではクレジットカードや月販、住宅ローンをはじめとした各種ローンなども与信によって使用できる枠が決まります。